背負い投げは最も有名な柔道の技の一つで、一般的に小さい身体の選手が大きい身体の選手を投げるのに適している技と言われてます。
背負い投げが得意技のオリンピック3連覇、野村忠宏選手は1996年アトランタオリンピックの男子60kg級の決勝で、2000年にシドニーオリンピックで銅メダル、ヨーロッパ柔道選手権で数々の実績を残したイタリアのジョビナッツオ選手に背負い投げで勝ってます。
背負い投げのやり方やコツについて解説!
背負い投げは相手を前、または前隅に崩して肩肘をワキの下に入れて、相手の身体を背後に背負い上げ肩越しに投げる技です。
足の動きの説明
掛け手は右足前回り捌きで、相手の前に回転しながら身体を移動させます。
その際踵に重心がかからない様に注意し、膝に余裕を持たせましょう!
掛け手の足は広げすぎない様にします。
背負い投げの違う入り方
後回り捌きを利用した入り方があります。
上半身の使い方の説明
引き手と釣り手で相手を前、または前隅に浮かせる様に崩し回転しながら釣り手側の肘を引き手側の相手のワキ下に入れるようにして技に入ります。
肘は肩の高さまで上げると相手を担ぎやすくなります。
相手を崩さずに入ろうとすると、釣り手の肘が低くなってしまい相手を背負いにくくなります。
下半身と上半身を合わせた動きの説明
一歩目の動きと同時に相手を崩し始め二歩目の動きで回転しながら釣り手を相手のワキ下に入れます。
よくある失敗例
回転が浅いと相手をうまく背負う事ができません。
また回転が深すぎると肩や肘を痛めたり、不安定な技になってしまいます。
背負い投げは上手く相手を背負える様に回転することが大切です。
初心者が練習する際に注意したいところ
相手が引き手を持ったまま技を受けてしまうと、投げる際に引き手が巻き込まれてしまい、受け身が取りづらくなってしまいます。
受け手は技に入ってくるタイミングで、腕を離し技に入ってる方の腰あたりに当てることで安全に受けることができます。
また練習する方も技に入りやすくなります。
かかり練習ニ本入った後、三本目で投げましょう!
掛け手は足の力で相手の身体を背負い上げ引き手と釣り手で受けをぐるりと回す様な感じで行う様にしましょう!
相手は受け身をする際に足が重ならないようにしましょう!
首元を掴み引き寄せる
右手で相手の前襟(釣り手)、左手で相手の袖口(引き手)を持ちましょう!
釣り手と引き手で相手のバランスを崩しつつ、相手の右ワキに入り込みます。
釣り手と引き手でコントロールし、相手の状態を崩しつつ、自分の膝を曲げて姿勢を低くし釣り手をたたみながら、相手の右ワキに入り込みます。
足の位置 引き手 釣り手のポイント
右足を、相手の右足方向に前に出していきましょう。
引き手は右ワキに空間をあけるように相手の袖を持ちます。
釣り手は相手の右手を上にあげるように持ち上げ、その空間に釣り手を入り込ませるようなイメージです。
投げまでの入り
右ワキに入る瞬間、一緒に身体を回転させて、相手を自分の背中におんぶするようにして投げの態勢に入ります。
この時釣り手の手首を内側に畳むように力を入れることがポイントです。
投げ
投げる瞬間引き手の肘を一緒に外に肘打ちするような感じで引き、曲げた膝を伸ばしながら反動を使い相手の身体を浮かせて投げます。
背負い投げのコツ
- 釣り手と引き手でコントロール
- 相手のワキに入る瞬間に身体を回転
- 相手の懐に入る早さ
引き手と釣り手で相手を前、または前隅に崩して回転しながら、釣り手側の肘を引き手側の相手のワキ下に入れるようにして技に入る。
一歩の動きと同時に相手を崩して、二歩目の動きで回転しながら釣り手を相手のワキ下に入れます。
技に入る早さはとても大切です。
相手選手がいるため素早く相手に技を仕掛けるだけでは投げることができません。
相手を投げるためには、相手選手の身体の状態を崩して、早く的確に相手の懐に入ることが重要なポイントになります。
背負い投げが得意な選手はだれ?
野村忠宏選手
古賀稔彦選手
田村亮子選手
背負い投げのすごさがわかる動画
「背負い投げの達人」秋本啓之
投げに入ってからの体幹の強さと粘り強さと腰の低さ。
柔道決まり技総集編 背負投げ JUDO Highlight Seoinage 2019
0:50
体格差のある相手選手に対し、釣り手と引き手にプレッシャーをかけて、一気に相手の腋に体を身体をよせて投げるところ!
1:20
相手選手ともつれながらも、突き放してフェイントをかけ一気に背負い投げにいくところの素早さ!
背負い投げはこんな時に活用しよう!
- 自分よりも大きな身体の選手と試合する時に活用しましょう!
- スピードを意識して相手の懐に入ろう!
- 相手が足を前に出す瞬間を狙おう!
- 自分で相手を前に崩したタイミングで技をかけよう!
- 小内刈りから連絡技で仕掛けよう!
- 支え釣り込み足からの連続技で仕掛けよう!
- 袖釣り込み腰に入るふりをして、連続技で背負い投げを仕掛けよう!
このように、背負い投げは相手が自分より大きい選手に対して一発逆転できる技です!
この技は柔道でポピュラーな技になります。
例えば、小内刈りや支え釣り込み足と組み合わせると非常に面白いですね。
これぞ柔道の代名詞 背負い投げをマスターしましょう。