柔道技

大外刈りのやり方やコツについて解説!日本柔道の象徴的な技をマスターしよう!

大外刈りは柔道のポスター等でよく相手を投げているシーンで描かれている事も多く、柔道の技の中でも最も力強い技です。

 

奥が深い技ではありますが、初心者でも始めやすい技です。

 

また、東京オリンピック73kg級代表選手で注目されており、リオデジャネイロオリンピック金メダリストの大野将平選手の得意技としてもよくメディアで取り上げられてます。

 

力強い日本柔道の象徴的な技というイメージも強く、「一本をとる日本本来の柔道」の技の一つという印象の、力強い技です。

 

大外刈りのやり方


  • 釣り手と引き手で相手の重心を片足に寄せる

    柔道の組み方は基本的に相手の首元を掴む「釣り手」と反対の手で袖口を掴む「引き手」の2種類があります。

    相手の首元を掴んでいる釣り手を自分の体に引き寄せつつ、相手の重心を自分が掴んでいる引き手側の足に乗せます。

    相手の重心を片足に寄せる時の釣り手のイメージは力こぶを作る時の腕の形のように握っている手を自分の耳の方に近寄せます。

    そうすることで相手の体が自分の体方面に近寄りますし、手で相手の首元を押し込む形になりますので釣り手の反対側の足に相手の重心が乗る形になります。

    更に片足に相手の重心を乗せる為に反対の引き手を使っていきます。

    文字通り相手の袖口を掴んでいる引き手を自分の体へ引き寄せる事で相手の体を自分の体に近寄せ、大外刈りをかける事のできる間合いにします。

    この時引き手のイメージは自分の腰に手首をくっつけるイメージです。自分の腰方面に相手の腕を引っ張る事で斜め下方向に相手の重心をよせる形になります。

    この釣り手と引き手の動きにより大外刈りの間合いに入ることができますし、相手の重心を自分の引き手側の足一本に乗せることができます。


  • 軸足で踏み込み相手を崩す

    踏み込む足は相手の重心を乗せた側の足の真横に踏み込みます。

    この踏み込みを早く、力強く行うことにより相手に避けられたり、重心を元に戻させたりしないようにします。

    軸足を大きく踏み込むと自然と上半身も相手に近づきます。

    この時自分の胸を相手の胸に思いっきりぶつけます。

    胸をぶつけることにより、重心は片足に乗ったまま相手の体を後方に崩すことができます。

    大外刈りは相手を後方に投げる技なので重心を片足に乗せるだけではなく、後方へ体勢をを崩す必要があります。

    この崩しの役目を持つのが踏み込みと胸の当たりになります。


  • 相手の足を刈り取り後方へ投げる

    両手を使い相手の重心を片足に乗せ、胸と足を使って相手の体を斜め後ろに崩したことにより、相手の体勢は引き手側の足での片足立ち、又は片足のかかとに重心が乗って後方によろめいてる状態になります。

    その足を軸足と反対の足で刈り取る事で相手は体を支える事ができなくなるので投げる事ができます。

    この時足だけでなく両手と体を使い体をひねりながら足を刈り切る事で相手に途中で逃げられることなく背中を畳に叩きつける事ができます。


 

大外刈りのコツ

  • 相手の足をしつこく追いかける
  • 刈り足の指を握る
  • 膝の裏で相手の足をハサミこみ、上体のひねりで相手を投げ切る

相手の足をしつこく追いかける

相手の重心を片足に乗せても相手も投げられないように踏ん張りますし、反対の足を地面に着けてかわそうとしてます。

 

その時にあきらめてしまうのではなく相手にかけた足を支店に軸足をケンケンの要点で追いかけていきます。

 

その時に相手の胸と自分の胸が離れていってしまうと相手の重心が片足に乗らず重心がまっすぐに戻ってしまいます。

 

なので胸を密着させた状態をキープする為に引き手と釣り手を常に引き寄せながら追っていきます。

 

そうすることにより相手の重心が刈ってる足に常に乗っかっていますし、胸で圧をかけていけるので次第に軸足が相手の真横に届き、相手の足を刈り取る事ができますし、上半身の力を全力で相手にダイレクトに伝える事ができます。

 

相手は投げられまいと逃げたり、力を入れて踏ん張ったりしますが、しつこく追いかけ圧をかけていくことにより相手が逃げる事ができない程力を蓄積し、勢いよく相手を投げ飛ばすことができます。

 

刈り足の指を握る

 

大外刈りをやったことの無い方が動画等を見て見よう見まねでやってみると、相手の足を刈る力を強くする為にかかとに力を入れて刈ろうとしてしまいます。

 

ですがこれは間違いで実際にやってみると分かりますが、かかとに力を入れて足首を直角にしてしまうと動きが硬くなってしまいます。

 

そのうえ、大外刈りの刈り足の動きは自分の足を内側に力を加えるのに対し、かかとに力を入れて足首を直角にしてしまうと、足自体は内側に曲げようとしているのに、足先は外側に向かってしまうため力が上手に伝わらなくなってしまいます。

 

又、大外刈りは自分の膝の裏やふくらはぎで相手の膝裏付近を刈る技ですのでかかとが相手のふくらはぎ等に思いっきり当たってしまうと、相手が肉離れ等のケガをしてしまう可能性があります。

 

柔道は格闘技ですが、武道ですので相手を投げて勝負に勝つ事が目的です。

 

勝つためでも相手へケガをさせない為の配慮はしなくてはいけません。

 

以上の事から刈り足は足の指を思いっきり握りこみつま先を伸ばします。

 

イメージとしてはサッカーボールキックのようなイメージでけり上げ、相手の足に届く間合いまで伸ばしたら曲げて、相手の足に自分の膝裏をひっかける感覚です。

 

つま先を伸ばすことにより相手の足までのリーチも伸びますし、相手に足をひっかけてからも自分の足先の力が内側に向いてますので最後まで刈り取ることができます。

 

膝の裏で相手の足をハサミこみ、上体のひねりで相手を投げ切る

 

大外刈りで相手を投げているシーン等をオリンピック等で見るととてもダイナミックですし、足を引っかけたことにより相手の体のコントロールが効かなくなり投げ飛ばされているように見えます。

 

ですが実際は上半身と下半身のコントロールにより、正格に相手の背中を畳に押し付けるように投げ切っているのです。

 

大外刈りは背負い投げや袖釣り込み腰のような相手を担ぎ上げ、コントロールの効かない状態の相手を慣性の法則で投げる技とは違います。

 

地面に足のついている人間の重心を動かし、崩して投げる技の為、投げ切る最後まで相手の体を正格にコントロールする必要があります。

 

仮に相手の足を刈り切ったと思っても相手の背中が畳につくまでに足が離れてしまえば、刈られていた相手の足が地面についてしまい投げる事ができなくなります。

 

上半身をうまく使う事ができなければ相手の相手の足を刈りきろうと追いかけている途中に相手の重心が崩し続ける事が出来ず、相手の重心が元に戻ってしまい投げ返される可能性も出てきます。

 

なので相手の体を崩し、相手の足に自分の刈り足を引っかけたら、前述の通りつま先に力を入れつつ相手の事をしつこく追い続けます。

 

その時上半身を前傾姿勢で引き手側に上半身をひねりながら片足で追いかけることで、相手の上半身に胸を密着させ続ける事ができますし、自分の上半身を相手の上半身に覆いかぶせるような姿勢になる為、自分は楽をしながら自重で相手に圧力をかける事で相手の上半身をコントロールすることができます。

 

次に相手の下半身をコントロールしなければいけません。

 

つま先に力をいれて相手の足に自分の足を引っかけ追いかけていく内に自分の足がどんどん奥に入っていきます。

 

その時にイメージとしては自分のかかとを自分のお尻にくっつけるように曲げていきます。

 

そうすることで自分の太ももとふくらはぎで相手の足を挟み込むことができます。

 

足で挟み込むことができれば相手は足を地面につける事ができなくなりますし、そこまで足を曲げられている状態という事は完全に足を刈り取る為に力を伝えられている状態という事になります。

 

この上半身と下半身のコントロールにより相手に途中で逃げられたり、投げている最中に背中がつかないように体をひねられて対応されたりという事を無くし一本をとる投げ方をすることができます。

 

日本柔道の教科書!大野将平選手の大外刈りが凄い!

大野将平選手といえばリオデジャネイロ五輪金メダリストであり、東京五輪73kg級日本代表選手として2連覇を期待されている日本柔道の代表的選手です。

 

しっかりと両手で相手と組合い体格で自分より優位に立っている外国人選手に、真っ向勝負で大外刈りで一本勝ちを取る柔道は見ていて清々しいです。

 

リオデジャネイロ五輪後大野選手の柔道は「日本柔道の教科書」だとも言われています。

 

体格で劣る日本人が外国人選手に果敢に挑み、力強い技で一本を取る姿に日本柔道に再び誇りをもたせてくれたという人もいる程の素晴らしい選手です。

 

それほどまでに素晴らしい選手が得意としている技が大外刈りです。

 

判定勝ちやトリッキーな技でポイントを稼ぐのではなく、オーソドックスで正々堂々とした柔道家が使うパワフルな技ですので憧れる方も多いはずです。

 

大外刈りのすごさがわかる動画


大野将平選手の大外刈りでの一本勝ちを集めた動画です。

 

全ての大外刈りが素晴らしいですが特に見ていただきたい場面が1分10秒~の大外刈りです。

 

自分より体格が大きい外国人選手に奥襟を掴まれ頭を下げさせられ不利な姿勢にされています。

 

自分より大きい相手に大外刈りをかける場合返されるリスクもありますし、十分に相手の姿勢を崩せない事も多いので、背負い投げ等の担ぎ技で攻めることが多いです。

 

ですが大野選手は相手の組み手を対処するわけでもなく、不利な体制なまま釣り手の押し込みで相手の姿勢を崩し、そのまま豪快に投げ飛ばしています。

 

大野選手の組み手は変則的で引き手が袖口では無く、襟元を掴む両袖と言われる組み手です。

 

引き手が袖口を掴まないと相手に手を床につかれたり、体をひねられて逃げられたりするデメリットがあります。

 

それにも関わらず、上半身のひねりと足の刈り上げで見事に投げ切っています。

 

踏み込む前に足をかけ相手の足を固定し、手と足を使い固定された相手の体の横に力強く踏み込み、力強く相手の足を刈り上げることで綺麗に一回転させています。

 

自分より大きい相手を真っ向勝負で投げ切っていることから「一本をとる日本本来の柔道」の技ということがわかると思います。

 

大外刈りはこんな時に活用しよう!

大外刈りは相手を後ろに投げる技ですので両手をしっかり組み相手に圧をかけている時にかけると効果的です。

 

前に踏み込みながらかける技ですので、自分が後ろに下がりながらかける事がなかなか難しいです。

 

相手を前に押し込みながらであれば、大内刈りや小内刈り等と組み合わせて技をつなぎ合わせながらかける事もできます。

 

技を連続でかけ続ければ指教育的指導を取る事もできますし、相手を常に崩す事ができますので投げるチャンスを沢山作る事ができます。

 

柔道といえば「柔よく剛を制す」のイメージが強いですが、大外刈りに関しては自分より大きい相手を投げるのにあまり向いている技とは言えません。

 

背負い投げなどの担ぎ技の用にてこの原理と慣性の法則を使って投げるわけではありませんので、両手の力や自分の体重のかけ方を駆使し、足をしつこく引っかけながら諦めず追いかける事で相手を踏ん張り切れなくして投げる技ですので、あまりにも体重差がある相手やパワーに差がある相手を投げるのには不向きの技といえます。

 

ですが背負い投げのように相手の懐に潜る必要がありませんので、懐に入るのが難しい自分より身長の低い相手に使うのに向いている技ともいえます。

 

まとめ

ここまで紹介させていただいた通り大外刈りは正々堂々としたダイナミックでパワフルな技です。

 

柔道をしたことが無い人の持つ「日本の柔道」のイメージにあっている技ですのでこれから柔道をする方にはぜひチャレンジしていただきたい技の一つです。

 

前述の通り自分より体格が大きい選手や、力の強い相手をなげるのは難しい技ですし、崩しが甘い、組み手が不十分など完全じゃない状態で技をかけてしまうと逆に大外刈りを返されてしまって投げられる可能性もあります。

 

その分、自分より大きい相手や格上の相手を大外刈りで投げた時の爽快感は他の技では味わえません。

 

是非練習して習得し、自身の体で味わってみて下さい。

 

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