出足払いは2004年のアテネオリンピックで鈴木桂治選手が決勝でトメノフ選手から一本勝ちした時に使った技。
自分よりも格上だったり、有利な状況を一気に逆転できる技としてさまざまな選手が出足払いを使って伝説を生み出してきました。
また、出足払いは足技の基本で、足技の動きを身につけることができることで有名です。
- 相手の守りの姿勢を崩す
- 相手の攻め方を見る
- 相手の油断につけ込む
など様々な用途で使われます。
出足払いは足技の基本で、足技の動きを身につけることができることで有名です。
出足払いのやり方やコツについて解説!
引き手で相手のつり手を外側から内側へ向けて、相手の出てる足を払う技です。
足の払い方のポイント
自分の土踏まずを相手の足首に当てるのが理想です。
親指を曲げて、相手の足をキャッチ。
相手の足を見てしまうと、かけるのがバレてしまうので足を見ないようにしましょう!
重心で相手の身体の状態を感じて見なくて足のある位置がわかるようにすることがベストです。
例えば右足の土踏まずで仕掛ける場合、相手の左足のくるぶしよりも下の方向に目掛けて当てましょう。
蹴るだけでは相手はビクともしないので、ほうきで地面を掃く感覚で足を払いましょう。
足だけでなく上体を崩すのが大事です。
出足払いという名前から足だけで投げようしてしまう人がいますが、そうしても上体は崩れません。
全ての技は作りがあるように上半身の崩しが大事になります。
相四つで組んだ時の出足払いの説明
出足払いは相四つで組み合った場合、引き手で相手のつり手を外側から内側に押し込むことで相手の状態のバランスは崩れます。
相手の状態が半身になってバランスを崩した際に、相手の前に出た足を払うことで相手はバランスを崩して倒れるという仕組みになります。
実践編 ケンカ四つの場合
ケンカ四つの状態でつり手の足同士が前に出ることで足ぶつかってしまいます。
その場合この状態でも足を払うのが可能になります。
ただしケンカ四つの状態だと技が非常にかかりにくいです。
状態を崩すのを優先しましょう。
ケンカ四つの場合襟を持っているつり手で、相手をコントロールすることが重要になります。
相手の上体を崩す場合、つり手で持ってる手首を上に向けて相手の上体を引っ張ります。
そうすることで、相手の状態が投げられる方向に向きます。
じっとして手だけでやると自分の上体がついていかないので、払う足と反対の足を大きく前に一歩踏み込みます。
そして踏み込んでから、つり手で相手を投げる方向に向けて、足を一気に刈ります。
出足払いの練習の仕方のポイント
出足払いの練習で大事にしたいことは、足元に意識をいかせることなく、経験と感覚で足の位置を把握して相手のくるぶしの場所を想定して足を引っ掛けることです。
練習を繰り返してるうちに、出足払いを仕掛けるタイミングになったら自ずと出足払いを仕掛けることが出来るようになります。
覚えておくと相手を投げられるようになりますよ!
意識したい足の払い方
蹴るだけでは相手は倒れてくれないので、ほうきで地面を掃くようにして足の裏の外側が擦れるようにします。
技の打ち込みする時に、「シュッ」と音が出るように心がけて練習するといいですよ。
出足払いは柔道の基本であり、足技の攻防の基本です。
ぜひ覚えて実戦でモノにしましょう!
相手を引き手でコントロールするできるように、首元を掴み引き締めます。
この時のポイントは脇を絞りながら、相手のえりを引き寄せることです。
出足払いという名前から足だけで投げようとしてしまいがちですが、そうしても足と上体は崩れません。
相四つの場合
引き手で相手の吊り手を外側から内側へ押し込むのがポイントになります。引き手で相手のつり手を外側から内側へ押し込むことにより、相手の状態が半身になり足を払うことで相手は倒れます。
相手の上体が半身になった状態で、引き手の肘を下げながら思い切りよく足を刈るのがポイントです。
ポイント
自分の土踏まずを相手の足首に当てることが重要です。
ほうきで地面を掃くようなイメージで行っていきましょう!
出足払いのコツ
- 相手の上半身の崩しが大事
- 足だけで投げようとしない
- 引き手やつり手で相手を投げる方向に向けるのが大事
相手を出足払いで倒す時に重要なのは、何よりも相手の状態を崩すことです。
出足払いという言葉から、相手の足を払うことに執着しがちですが、相手の状態を崩すことから始めましょう。
相四つの場合、引き手で相手のつり手を外側から内側に押し込むことでバランスが崩れます。
ケンカ四つの場合襟を持っているつり手で、相手をコントロールすることが重要になります。
相手の上体を崩す場合、つり手で持ってる手首を上に向けて相手の上体を引っ張ります。
そうすることで、相手の状態が投げられる方向に向きます。
足で払うイメージに先行されがちですが、組手で相手の状態を崩してから、出足払いを仕掛けていきましょう!
出足払いが得意な選手はだれ?
- 鈴木桂治選手
- 正木憙美選手
- 磯田範仁選手
出足払いのすごさがわかる動画
鈴木桂治 足技の極意
足が着いた瞬間に刈り込む出足払い。
足がここにあるんだろうなという鍛錬と経験値の豊富さで目隠ししても技をかけることの出来る。
「見えているものと感じるもの2つあるので、相手のワナにも引っ掛かりづらいと思いますし、見えてる分相手のフェイントにも引っかかりづらい 感覚がある分相手の動きに合わせて技も出せる」と鈴木桂治は言う。
鈴木桂治 小内→足払い
相四つの組んだ状態で、奥足に足払いのプレッシャーをかけて、自身の左足で相手の左足を内側から足払いして、相手の前足を上げた状態にして、相手の左足で足が畳に付く前に、自分の右足で相手の左足を刈る。
3段階を一連の動作に入れてるこの動画は、アッパレとしか言うことができない。
【足技ヤバすぎ】ISODA NORIHITO 【磯田範仁】
0:47秒
上体にプレッシャーをかけて、相手に上を意識させるも迷いがなく思い切りのいい出足払いのキレが素晴らしい。
1:00
上体を押すのと同時に出足払いをかける、目を閉じたらわからないほどの瞬発力とスピード感。
その後も油断せず一気にバックに潜り込み連携の素晴らしさが半端ない。
2:53
組に徹するかと思いきや、相手が上体を押して来たのを察知して同時に前足を狩る出足払い。
駆け引きの懐の深さ。
磯田選手の飄々とした表情と尚且つ思い切りのいい、出足払いのギャップがたまらないですよね。
出足払いはこんな時に活用しよう!
- 相手の意識が上半身にいっている時
- 自分より格上で相手が油断している時
- 試合終盤で技の攻防で相手が熱くなってる時
- 相手の出足が畳につく瞬間
- 上半身への技を仕掛けて耐えた後、相手が油断してる時
このように、出足払いは自分が不利な状況から一変して勝利をもぎ取ることができる技です。
この技は足技の基本になるのでマスターすることで、さらに発展させることができます。
例えば、反対の手の背負い投げや膝車などと組み合わせると非常におもしろいですね。
まずは基本である出足払いをマスターしましょう。